豊洲「ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」とは?
開催概要とアクセス方法をチェック
まずは基本情報を押さえておきましょう。
展覧会名 | ラムセス大王展 ファラオたちの黄金(公式サイト) |
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会場 | 豊洲「CREVIA BASE TOKYO」 |
開催期間 | 2025年3月8日(土)〜 2025年9月7日(日) |
開館時間 | 10:00〜18:00(最終入場は17:00まで) 土日祝・特定日 9:00 – 19:00(最終入場 18:00) |
休館日 | 会期中無休 |
チケット料金 | ▼オンラインチケット(平日の日時指定券)(前売り/当日) 一般:3,800円/3,900円 中高生:2,800円/2,900円 小学生:2,100円/2,200円 ※土日祝・特定日は+200円 ※VR体験は別途2,500円(要予約) ※マルチメディア(音声)ガイドは別途1,000円 ▼その他チケット 公式のチケット情報をご参照ください |
チケット購入方法 | ・公式サイト/各種プレイガイドで事前予約(推奨) ・当日券は会場窓口で販売(ただし混雑時は入場制限あり) ・VRは枠が残っている場合のみ窓口販売 |
アクセス方法
電車
- 東京メトロ有楽町線「豊洲駅」から徒歩17分
- ゆりかもめ「市場前駅」から徒歩3分(最寄り)
バス
- 東京BRT 「豊洲市場前」徒歩3分、「ミチノテラス豊洲(豊洲市場前)」徒歩2分
- 都営バス 「市場前駅前」から徒歩5分、「新豊洲駅前」から徒歩7分
見どころは180点の至宝:古代エジプトの本物を体感
ラムセス大王展ではたくさんの展示物があり、その数は約180点に上ります。会場は1フロアですが広大で、展示物と展示物の間のスペースは広く確保されています。
裏側まで確認できる展示がたくさんあるので、ぜひ、写真では見れない裏側まで見てみてください。
研究者による補足説明の映像展示も豊富です。説明を聞くと展示物の見え方が変わるので必見です。
VR体験「オシリスへの旅」の没入感がすごい
ネフェルタリ視点で遺跡巡り、モーションチェアで臨場感UP
VRは、ネフェルタリの案内で遺跡の内部を探索する内容となっています。
美しい映像で遺跡内部に実際に行ったかのような感覚が味わえるのと、壁画が動き出すなどVRならではの演出があるのでアトラクションとしての楽しみがあります。
VR体験中に座るモーションチェアはその場から移動はしないのですが、席が揺れるようになっています。そのため、映像内で前後左右に移動しているときの重力や振動を生で感じることができます。
展覧会から帰ってから公式ページの動画で古代エジプトの香りまで再現していると言っているのを見つけました。香りは気にしていなかったので実際ににおいが出ていたのかは分かりません(例えなのか?)。これから行かれる方には私の代わりに確かめていただきたいです。
VRの所要時間や料金、予約のポイント
VRは所要時間が約12分ですが、後述の注意点にも記載している通り待ち時間が長いので注意が必要です。また、通常のチケットとは別に2,500円がかかります。
チケットは枠があれば当日購入もできますが、数が不明なので確実に体験したい場合は可能であれば事前にチケットを購入する際のセット購入をお勧めします。
ただ、VRつきの一般チケットは売り切れとなっているものが多く、今確認したら売り切れでない枠を見つけることができませんでした。
モーションチェアが30台と限られているので、体験できる人数はどうしても限られてしまいます。
VR体験は必須?
面白かったのは確かですが、10分ちょっとという短い体験時間に対して待ち時間と価格を考えると、費用対効果は正直微妙です。運よく枠が空いていたら体験していただきたいですが、VRが体験できなくとも展覧会が魅力的なことに変わりはありません。
歩いて楽しむ“豊洲駅〜会場”散策と千客万来グルメ
豊洲駅からの歩きルートと雰囲気
会場へはゆりかもめ「市場前駅」が最寄りですが、東京メトロ有楽町線「豊洲駅」からも歩いて行くことができます。
ほぼ一本道なので、最初に歩き出す方向さえ間違えなければ迷うことはほぼないでしょう。
最も会場へ行きやすい出口は7番出口です。改札を出るときに、正面ではなく右手の方の斜めになっている方から出ると、自然と7番出口に向かうことになります。
豊洲文化センターやゆりかもめ「豊洲駅」に行くときに使うと便利な出口です。
出口を出たら正面に豊洲文化センターのビルが見えるので、左側面を通ってまっすぐ歩きます。左手にはゆりかもめ「市場前駅」が見えてくるはずです。
歩き続けると右手に豊洲公園が見えてきます。
さらに、ガスの科学館やチームラボプラネットなどを超えていくと、ホテルJALシティ東京 豊洲が交差点のすぐ先に見えてきます。
ここで真っすぐ行かずに右折してください。なお、交差点はホテル側に渡らずに右折した方が後で楽です。渡った場合は後からもう一度横断歩道を渡る必要が出てきます。
駅から交差点を右折するまでは自転車専用レーンがあるほど広い歩道なので歩きやすいのです。距離の割には短く感じるのではないでしょうか。ただし、日影が少ないので炎天下の場合は日傘の利用をお勧めします。
展覧会前後に立ち寄る「千客万来」の魅力
会場から徒歩5分ほどで行ける場所に「先客万来」という施設があります。
カフェや食事処が複数集まっているので、展覧会前後に時間がある場合は足を伸ばすのもよいでしょう。
1階には海鮮丼のお店などがありました。2階にはうなぎやもんじゃのお店、3階にはバイキングもあるようです。そして、8階には万葉倶楽部が入っています。
興味のある方は千客万来 公式サイトをご覧ください。
コンセプトカフェで人気チーズケーキを味わう
話題のラムセス大王カレーやドリンクメニュー
会場内にはコンセプトカフェがあり、メニューはすべてエジプトにちなんだものになっています。
例えばカフェ一押しのカレーは、黄色いご飯がピラミッド型に盛り付けられています。
私はファラオの秘宝がコンセプトのイカ墨パスタを頼みましたが、麺が固めで食感は今一つでした。レンジで調理するタイプのパスタに似ています。ソースの味は良く、貝やエビもたくさん入っていて食べ応えはありました。
ドリンクもエジプトの雰囲気を味わえるラインナップになっていて、選ぶのが楽しかったです。
店内に掲示されているメニュー表の売り切れ表示が可愛いらしいので、そちらもチェックしてみてください。
チーズケーキ体験記:甘さと映えのバランスが◎
SNSで売り切れ報告が出ることもあるチーズケーキですが、運よく食べることができました。
チーズケーキの両面がクッキーでサンドされたような構造です。
適度な甘みで美味しく、食べ応えもありました。
ケーキと一緒に配られるプラスチック製のフォークが柔らかいのでケーキが切りにくいのですが、フォークの横で押すのではなく先を突き立てるようにすると(切るというよりは)うまく割ることができます。
クッキー部分にはヒエログリフが描かれているので、何が書かれているか確かめるのも楽しいでしょう(しっかりと意味がある言葉になっているのかは不明ですが…)。
7500円の公式図録を手に入れた理由
図録の見どころと展覧会の思い出としての価値
ラムセス大王展覧の公式図録は3つが用意されています。様々な展覧会に足を運んできましたが、表紙の柄が複数パターンというのはよくありますが、内容も全く異なる3つというのは珍しいです。
1つ目は「ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」図録で7,500円。冗談のような値段ですが、重さ2.4kgもありサイズが縦29.7cm、横23.8cmで高さ3.8cm(いずれも実測)もあると聞いたら納得されるのではないでしょうか。
2つ目は「ラムセス大王展 ファラオたちの黄金」ガイドブックで2,100円。コンパクトな入門書となっているそうですが、売り切れのため実物が確認できませんでした。おそらく一般的な展覧会の図録に近いものだと思います。
3つ目は「偉大なる ファラオとなった王 ラムセス」絵本で1,800円。こちらは子供向けの伝記になっていて、ラムセス2世の偉業が分かりやすく解説されています。ヒエログリフの書き方も学ぶことができ、エジプトへの興味が深まる一冊です。
ここからは実際に購入した1冊目の7,500円の図録についてご紹介します。
本のサイズが大きいので、写真も大きいので細かいところまでしっかりと見ることができます。実物が見れるのが展覧会の醍醐味ですが、実物だと細かすぎて見えないところまでじっくりと確認できるのは図録の魅力です。
見開き2ページの写真でも大迫力なのですが、両方のページが折りたたまれた見開き4ページの写真もあります。こちらはちょっとしたポスターを見るような感覚です。
展覧会で展示されていた物だけでなく、遺跡そのもののようにエジプト現地から運びようのないものの写真も含まれているので、ラムセス大王展という枠に収まらない内容となっています。
解説もとても詳しいです。音声ガイドも知識を深めるのに役立ちますが、それをさらに凌ぐ知識を得ることができます。
さらに、動画や画像の追加コンテンツにアクセスできるQRコードが掲載されています(全部の章ではなく一部の章に用意されているようです。第6章、7章、9章など)。
エジプトに興味があり、知識を深めたいと考えている方は買って後悔のない一冊です。
行く前に知っておくべき注意点
コンセプトカフェもヒエログリフ・プリントも入場後
本展にはコンセプトカフェ、ヒエログリフ・プリントという魅力的なコーナーがありますが、いずれも入場後にしか利用することができません。
そのため、入場時間13:00のチケットを買って「事前にコンセプトカフェでご飯を食べよう」といったことはできません。
利用する場合、その時間も計算に入れて入場時間を決めましょう。
館内トイレなし、事前のトイレ経由は必須
メイン会場に入ってしまうとトイレはありません。VRなしでも2~3時間、VRありだとプラスで1時間ほどかかる可能性があるので、事前のトイレは必須です。
トイレは会場入ってすぐ右手にある階段を上ったところにあります。
VRは混雑時待ち時間あり、時間に余裕を持とう
VRコーナーはメイン会場の先にあるミュージアムショップの横にあり、ショップからしか入ることができません。
完全事前予約制ですが時間指定はなく、混雑時は待ち時間があります。私が訪れた際は約1時間の待ち時間でした。列に並ぶ最終受付時間がミュージアム入り口に掲示されていますので、事前に確認して余裕をもって列に並ぶことが大切です。
ヒエログリフ・プリントも待ち時間に注意
メイン会場に入る前に、希望する方はヒエログリフ・プリントを購入することができるコーナーがあります。古代エジプトで使われていたのと同じパピルス紙に、ご自身の名前を印字することができます。
実物は見れなかったのですが、専用のマシーンが目の前で印字してくれるので見ていて楽しいと思います。
こちらも待ち時間が長く、私が訪れたタイミングでは1時間待ちとなっていました。並んでいる人数が何十人もいるような感じではなかったので、1人あたりにかかる時間が長いのだと思います。
現地貸し出しの音声ガイドはイヤホン持参で
現地貸し出しの音声ガイドはイヤホン・ヘッドホンの貸し出しがありません。本体にスピーカーがついているので耳にあてて聞くことは可能ですが、イヤホン・ヘッドホンを使用したい場合は持参しましょう(接続できるのは有線のみでワイヤレスは不可です)。
また、音声ガイドはスマホから専用サイトにアクセスすることでも聞くことができます。事前に音声ガイド付きチケットを予約している場合、会期中はいつでも聞くことができるので予習や復習に最適です。
専用サイトの場合は対応する展示品の画像も表示されるので、会場の外で聞いても内容を理解するのには困りません。
音声ガイドの内容は現地にある解説を補足するものになっていて、ガイドありで得られる知識量はなしの場合の2倍くらいになると感じました。予算に余裕のある方は、ぜひ利用してみてください。
音声ガイドを借りるとガイドの対象となる展示物を示したマップをもらえます。展覧会の全体像を把握するのにも役立つので、ペース配分を考えるのに便利です。
電子データは音声ガイド専用サイトの「地図」から表示できます。紙でもらいたい場合は現地で音声ガイドの受付に行きましょう。
私は現地で機器を借りずにスマホで聞いたのですが、2つの理由から現地では現地レンタル機器を使った方が良かったと反省しました(現地で機器を借りた場合でも、後から専用サイトの音声を聞くことは可能です)。
1つ目の理由は、現地ではフリーWi-Fiが用意されていますが途中通信状態が悪くなって再生しにくくなる場所があったことです。
2つ目の理由は、子安武人さんによるナビゲートは現地レンタルの機器でしか聞くことができないことです。
館内BGMの音量が大きいので、気になる方は対策を
館内で延々と流れるBGM。音量がかなり大きめに感じました。
普段から大音量で音楽を聞くことに慣れている方は問題ないかもしれませんが、美術館や図書館など静かな空間が好きな方は気になるかもしれません。
対策として耳栓やイヤホン、ヘッドホンなどを着用するのも手です。
私は音声ガイド用にワイヤレスイヤホンを着用しながら館内を周回しましたが、それでも気になるほどの音量でした。
まとめ
日本で有名なファラオはツタンカーメン、そしてクレオパトラだと思いますが、最も偉大な功績を残したと言われているのは本展のテーマとなっているラムセス2世です。
ラムセス大王に関わるコレクションがこの規模で日本で見れる機会は当分訪れないことでしょう。力強い彫刻や精巧な装飾品の数々を、ぜひ現地で直接、その目で確かめてみてください。