はじめに
2026年に六本木ヒルズで開催された「ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト」という展覧会に行ってきたので、時間が経ってしまいましたが感想を書きます。
すでに東京会場、静岡会場の会期が終わってしまったのですが、他の会場に行かれる方の参考となればと思います。
また、チケットの購入方法、音声ガイド、図録などについても触れるので、この展覧会に興味がない方にも参考になる部分があるかもしれません。
特別展 古代エジプトの基本情報
特別展 古代エジプトの会場・会期
変更の可能性もあるので、正確な情報は公式サイトをご確認ください。
東京会場
会期:2025年1月25日(土)〜4月6日(日)
会場:森アーツセンターギャラリー(六本木ヒルズ森タワー52階)
静岡会場
会期:2025年4月19日(土)〜6月15日(日)
会場:静岡県立美術館
愛知会場
会期:2025年6月28日(土)〜9月7日(日)
会場:豊田市博物館
広島会場
会期:2025年9月20日(土)〜11月30日(日)
会場:広島県立美術館
特別展 古代エジプトの入場料
東京会場は事前購入か否か、土日祝か平日かで料金が変わる仕組みでした。
私は最終日の日曜日に事前購入したので、2300円でした。
特別展 古代エジプトの感想
会場について
東京会場となっていた森アーツセンターギャラリーは、六本木ヒルズの中にある森タワーの52階にあります。
QRコードによる入場ができない展覧会だったため事前に発券していない場合はインフォメーションセンターで引き換えが必要だったのですが、52階に上がる前に必ず3階インフォメーションセンターを通るような動線になっているので引き換えそびれる心配はありませんでした。
私は最終日の朝一の10時からの回を申し込んでいました。
会場の3階に着いたのが9時半すぎくらいで、その時点で並んでいる人が15人ほどでした。
列は3つに分かれていて、「特別展 古代エジプト」の列が一番長かったです。
9時40分時点で並んでいたのが30人ほどでしょうか。そのくらいの時間に建物の中に入ることができ、今度は中で列に並ぶことになりました。
その後、時間となったら窓口でチケットの引き換えをしてから、すでに発券済みの人はそのままエレベーターホールに案内されるという流れでした。
52階に上がったらミュージアムの入り口に向かったのですが、ミュージアムショップも含めて再入場不可なので見逃しがないように、そして中にトイレがない旨を係員の方が呼び掛けていました。
朝一だったので52階に上がってからスムーズに入場できたのですが、帰りに見た際には52階で列ができていました。おそらく、中で人数管理をしていて入場制限がかかっていたものと思われます。
入場時間は指定されていますが退場時間は指定されていないので、ゆっくり見たい方はできるだけ早い時間を選んだ方がよいと思います。
中に入ったら音声ガイドのレンタル受付があり、私はそこで特別版のレンタルを申し込みました。
他会場がどうか分かりませんが、あらゆる決済方法に対応していてnanacoまで使えると書いてあったのには驚きました。
展示品について
東京会場の内容であり、他の会場では内容に違いがある可能性があるのでご了承ください。
展示品は大きな柱などはなく、彫像や装飾品などの小物が中心でした。
おそらく一番大きいものが棺だったと思います。
彫像やレリーフの表情の豊かさ、そして何千年も前に作られたとは思えない鮮やな色などが興味深かったです。
指輪のように小さな装飾品にも細かな模様が入っていたりして、古代の加工技術の高さに思いを馳せました。
ネコの棺とミイラは何度見てもどこまでが棺でどこからがミイラなのか分かりませんでした。
図録の写真を見ても分かりません。
収蔵品以外だと、ミイラの作り方のアニメ映像が面白かったです(東京会場以外でもあるのでしょうか)。
回るのにかかった時間
2時間くらいで回ったという口コミがあったのですが、私はゆっくり回る方なので5時間くらいを覚悟していきました。
しかし、結果としては2時間半ほどで十分満足することができました。
30分前くらいに到着していたので、並ぶ時間も含めると3時間ほどということになります。
口コミによると指定の時間に入れなかったという方は多そうで、実際私も帰りには52階の入り口前で列ができているのを見ていますから、混雑が予想される日に行かれる場合、全体としては3時間くらいは見ておくとよいのではないかと思いました。
音声ガイドについて
通常版と特別版の違い
特別展 古代エジプトの音声ガイドは以下の2つが用意されていました。
- 辻岡義堂アナウンサーによる通常版(650円)
- アンバサダーの菊池風磨さんによる特別版(750円)
聴く美術の記事でも書いた通り、通常版の音声を事前購入して聴きこんでいたのですが、さらに、当日会場では特別版もレンタルして違いを確かめました。
まず、解説の対象となる展示品18個はどちらも共通です。そして、説明の大枠も一緒のようでした。
どちらの方が詳しいとか、どちらの方が簡単ということはなく、得られる知識量はほぼ同じと考えていただいてよいと思います。
河江肖剰先生の特別トークも両方に同じ内容が入っていました。
口調については、通常版からはナレーションを聞いているような客観的な感じを、特別版は隣で語り掛けてくるような身近さを感じを受けました。
また、通常版がナレーションに徹している(アナウンサーだけあってとても聞き取りやすいです)のに対して、特別版は立体音響が使われていたり、クイズコーナーが用意されていたりと独自の演出があって、より世界観に没入できるような工夫が凝らされています。
音声ガイドの必要性について
正直、現地の解説がかなりの情報量なので、すべて読めば音声ガイドはなくても問題なく楽しめると思います。
しかし、個々の展示品のどの部分に着目して見ると面白いかが分かったり、展示品に関連した当時の習慣など周辺知識が聴けるので、より楽しみが広がると思います。
一方、ガイドを聴きながら展示品を見てしまうと、何も見聞きせずに見たときに感じる自分の素の反応が失われる可能性もあるのかなと思いました。そこは少しデメリットなのかなという気もします(先にある程度自分の力で見てから再生するなど方法はあると思います)。
他にメリットとして、再生している番号から自分がどの辺りまで来たのかを大まかに把握できることや、展示品に列ができてしまって待ち時間があるときに音声を聞き返したりして過ごすことができるといったことが挙げられます。
図録について
今回は最初から図録は購入するつもりで行ったのですが、非常に満足のいく内容でした。
まず、写真がとても鮮明です。展示品の中には指輪など、小さくて肉眼で確認しにくいものもあったのですが、改めて写真で見て細かいところまで確認することができました。
そして、一つ一つの展示品について(会場のものより)詳しい説明も掲載されています。
じゃあ展覧会の会場に行かなくても図録だけで十分なのかというと、そんなことはありません。図録だとサイズ感が全然分からないのですよね。
やはり、実物を見ているからこそ伝わってくるものがあります(あんなに小さいものを拡大するとこんな風になっているのかと思うなど)。
図録の中身は展示品の写真と解説だけではなく、コラムやエッセイも豊富です。じっくり読んで知識を深めたいと思います。
なお、ミイラの作り方に関するアニメの内容は図録には含まれていませんでした。
併設カフェについて
展覧会の期間中、森タワー52階にあるカフェでエジプト料理が提供されていました。
私は過去エジプト旅行に行ったことがあるのですが、そのとき食べた味を思い出しました。
まとめ
ブルックリン博物館所蔵 特別展 古代エジプト
近くにエジプト料理が楽しめる飲食店がある場合、一緒に訪れるとエジプト気分が一層増すことでしょう。
関東圏の方は、横浜みなとみらいで体験できるホライゾンオブクフや、ツタンカーメン展もおすすめです。