YouTubeチャンネル成功のツボ77という書籍を読んだ感想です。
作者は 東大卒YouTuber & 企業YouTubeコンサルタントだという生パスタさん。
眼から鱗の内容ばかりなのですが、例えばYouTubeのAIのアルゴリズムに関連して、「YouTubeチャンネルが壊れることがある」なんて知りませんでしたし、「絶対にやってはいけない視聴者の集め方がある」というのも知りませんでした。
そもそも、アルゴリズムについて深く考えたこともなかったので、そこに関する内容は新鮮な発見ばかりでした。
この本の良いところは、YouTube運営に必要なことが網羅されているというところです。
YouTubeチャンネル運営を始めるにあたっての心構えというマインド面の説明に始まり、YouTubeがビジネスとしてどうやって成り立っているのかという説明があります。
背景を理解した上で、どんなジャンルを選べばよいか。
どんな内容の動画を作ればよいか。
タイトルはどうするか。
サムネイルはどうやって作るのか。
こういった、企画の仕方や編集の技術的な説明が続きます。
撮影に必要な機材についても、具体的な製品例を挙げて説明されているのがありがたいです。
細かいところだと(重要なので細かいところでもないのかもしれませんが)、YouTubeに向いたフォントの説明もあります。
「成功のツボ77」というタイトルになっていますが、77項目が漠然と並べられているわけではありません。
「役立つトピックを77個ピックアップして順不同で取り上げた」という本ではなく、最初から最後まで通して読むことで、YouTube運営で必要な知識が網羅的に得られる本でした。
もちろん、幅広い情報が掲載されているので、通読した後は辞書的に使うこともできるでしょう。
もう1点だけ最後に付け加えるなら、作者がYouTube運営でしっかり成果を出しているだけあって、本の構成の仕方が巧みです。
だいたい、何かを網羅的に説明した本というのは教科書的で、読んでいて飽きてしまうものが多いものだと思うのですが、この本はそんなことは一切ありませんでした。
全編カラーで図版がふんだんに使われているので、興味をもってどんどん読み進めることができました。
視聴者を飽きさせない動画を作れる人は、読者を飽きさせない本を作ることもできるのだなあと感心してしまいました。